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オーラスでの着順意識の新しい視点
リアル雀荘とネット麻雀の違い、東風戦と東南戦の違いを定性的に分析する今までにあまりなかった考え方を提示する。
東風戦で、1位はRが+6 2位は+2 3位は−2 4位は−6 とRが変動するのが、東風荘と天鳳のルールである。つまり、4位→3位も、3位→2位も、2位→1位も、全部同じ価値があるということになる。そのとき東風戦のオーラスでの打ち方にかかる制限を考察してみる。
1位:31000点
2位:27000点
3位:23000点
4位:19000点
仮にこのような状況だったとしてみよう。簡単のために親とサドンデスは考慮しない。さて、このうちで、最も不自然な打ち方をしなければならない者は誰だろうか。
それはもちろん4位である。ある程度の打点を確保し、またリーチが来てリャンシャンテンでも押さないといけない。次に打牌に制限がかかる者は誰かというと、1位の人間である。彼は、和了っても1位が1位のまま、つまり順位向上は0なのに対し、振り込めば最大でラスまで転落する。順位変動は和了って0、振って−1、−2、−3、横移動やツモられで0、−1ということなので、振り込みのデメリットが大きい分、かなり守備的に打つことになる。一方で、2位と3位はそういった事情はなく、「平場での打ち方」に近い打ち方を、2位はやや守備的に、3位はやや攻撃的に基準をずらして打つことになる。
さて、さらに思考実験として、三種類の打ち方を考察する。Aは、トップ目とラス目半々でオーラスを迎えるトップラス打法。Bは、2位と3位半々の安定打法。Cは、すべて均等にとるバランス打法である。
1位 2位 3位 4位
A 50 0 0 50
B 0 50 50 0
C 25 25 25 25
割合でいうとこうなる。 この3つの打ち方のうち、最終的に平均順位が高くなるのは誰だろうか。
Bは気楽である。たとえば3着のときは、躊躇なくど真ん中のカンチャンドラ待ちでリーチをして強引にトップを狙いに行ってもいいし、2着のときは、役牌を鳴いて1000点で2着を確定したり、ベタオリしてもよい。一方でAは大変である。トップ目でドラ待ちのリーチはかけにくいし、ダマテンが怖いし、リーチがかかれば降りたいために、あがれなさそうな手は最初から常に安牌を用意して打たないといけない。ラス目のときは、役牌を鳴きたくても打点が足りなくて鳴けなかったり、リーチにゼンツしないといけない。いずれも、平場の打ち方とは大きくかけ離れた不合理な打牌をしなければならない。 ということは結局の所、最終的な平均順位はB>C>Aとなると言える。
以上の思考実験は何を意味するのだろうか。
それは、同じ収入期待値なら、Aのパターンを減らしBのパターンを増やすことが平均順位の向上につながるということだ。まずわかるのは、他家に先制リーチされたとして、押しても降りても局単位収支はおそらく同じぐらい、というときは降りたほうがいいということ。押せばアガリと振り込みのパターンが増える、つまりAの打ち方に近くなるのであり、オリた場合はBの打ち方に近くなるからだ。結論1:「ネット麻雀では押しても降りても収支が微妙なら降りる」むしろ降りてもわずかに損かもしれなくても降りて良い。また例えば、30%で8000点をあがれる手と、70%で2000点をあがれる手があったとして、あがれなかった場合の支出を考えるとトータル期待値が大体同じぐらいだったとする。このときは、70%で2000点のほうがBの打ち方に近い分布になるので有利である。結論2:「ネット麻雀では高打点低和了と低打点高和了で期待値が同じぐらいなら低打点高和了有利」具体例でいえば、














のメンタンピンドラ1のイーシャンテン。「科学する麻雀」や「現代麻雀技術論」あたりでは8巡目以降で鳴いてテンパイ取り、と解説されているかもしれない形であるが、ネットの東風戦なら私は更に2巡か3巡ほど早く鳴くことを勧める。
これまで、ネット麻雀は鳴きが有利と言われていたし、ベタオリが有利とか、東1局に1000点あがったら平均順位がかなり向上する(天鳳鳳凰卓東風戦なら2.33ぐらいの平均順位になるhttp://enecre.blog86.fc2.com/blog-entry-276.html)ということがよく知られていた。上の思考実験は、これらの統計的事実の定性的分析である。
ところで、リアル雀荘では、トップに対するボーナスが大きいことと、祝儀の存在がネット麻雀の順位戦と違うところで、祝儀は振り込んでもツモられても同じだけとられるので、トータルでみて、雀荘では点棒期待値は損しても押すのが正しくなってくる。ネット順位戦とは真逆である。また、東南戦の場合、オーラスでは点差が開いていて、
例)1位:40000点 2位:30000点 3位:20000点 4位:10000点
こんな風になっていることが多い。こうなると、全員の打ち方はそれほど差がなく、マンガンツモを狙ったり、下位の順位の者からの直撃に気をつける打ち方をする。東風戦に比べ、オーラスでの点差が大きい分、極端な判断の変化が起こらないということは、上記の思考実験で考察したような2位狙い打法の優位性は薄れる。すなわち、わずかかもしれないが東南戦では東風戦より押し気味で高打点気味に打った方が良い。
普段リアル雀荘やセットで勝ち頭として麻雀に自信を持っている人間でも、ネット麻雀の東風戦では勝てないということが良くある。(そして牌操作を疑う)その背景には、慣れの他に上の事情が働いている。私の考えでは、天鳳東風戦ではリアル雀荘より放銃率を約2〜3%落としたほうがよい。これは大差なので、急に対応できる筈がないのである。副露率やリーチ判断も変える必要があるし、雀荘で最適戦略であるトップラス打法は最悪で、2位狙い打法が優秀とは気づきにくい。
オーラスでの打牌の制限に着目したこの分析は今まであまりみたことがなかったので、長文にしてまとめてみた。以上
ターツ選択と山読み


上のような状況で何を切るかは和了率放銃率に細かい影響を与える。
わかりやすい2つの例題でターツ選択の際の考え方を勉強しよう。
それぞれの形で、どのようなメリットデメリットがあるか言葉で説明できるだろうか。
(影のかかった捨牌はツモ切り)
残り枚数を確認すると、
3枚
1枚
3枚
1枚
2枚となっている。
通常、喰い仕掛け可能な手ではポン材を残すのが一つのセオリーだが、この場合
は残り1枚ずつなので、ポン材としての機能は低い。
何が何でも鳴いて仕掛けるなら
切っておいてどこからでも鳴くのがテンパイまでは一応最速なのだが、下家と3000点差であることをかんがえると、面前でリーチにいける効率も見たいところ。
面前限定の話なら3トイツでロスが多い形なので、
か
のどちらかを切れば良い。
ここまでは牌効率の話で、ここから捨牌読みでどちらを残すか決める。
山読みの基本的な考え方は序盤に切った牌の周辺は持っていない可能性が高いということ。あっても完成ターツしかないので序盤に切った牌の周辺を持ってきたときツモ切ってくれやすい。
これは、絶対そうである、ということではなく、その可能性が比較的高くなっているということなのに注意。つまり、
と
を比較して、周辺が早めに切られているほうや使いにくいほうを待ちにすれば良い。狙い撃ちを試みる際にも同様の考え方を使う。
上家は2巡目
、下家は1巡目
を切っているので、
周辺はツモ切ってくれやすい。
また、
が自分から2枚見えているので
は使いにくい。
一方
は上家4巡目、対面が4巡目に
で少し遅い上に、
や
が場に見えていない。
こういった事情を総合すると、1つめの画像の時点では
を切っておき、
でアガリを狙うのが最善と言える。
この後
を鳴いて、うまく下家がツモ切った
でアガることが出来た。
2つ目の画像。これはもう少し微妙な差なのだが、
切ると



でテンパイ
切ると



でテンパイ。(
でテンパイすることに注意) 枚数は同じ。
(
や
を切るとテンパイ枚数が4枚少なくなるので、かなり不利となる。
や
を切るという人は、牌効率を見直そう)
しかし
切りには細かい長所が4つもある。
・
ツモも有効牌であること(




のフリテン三門張になる)
・上家が
を切っているので、
を残しておいたほうが安全
・
が2枚見えているので
が使いにくい→山にある確率がわずかに高い
・
をツモってのタンピン三色変化
切りのメリットも一応あって、
をチーして喰いタンに移行できること。 ただしこれはイーシャンテンからイーシャンテンへの変化で大して早くなっていないこともあり、価値は小さいと思う。
よって
を切った方が明確に有利といえる。
特に
が有効牌であるので効率がわずかに上がっているという考え方は少し高度で見落としやすいところなので参考にして欲しい。
初級押し引き

1巡前に上家が手出し
切りでリーチしてきた。私はそれをチーしてテンパイをとったところ、次巡の
引きで待ちの選択が可能になった。危険な
を切ってリャンメン待ちにするか、安全な
ツモ切りでシャボ続行か。この画像の場合とドラが
の場合とでどうするか考えて欲しい。
簡単な問題である。ドラが何であろうが、
を切ってリャンメン待ちにするのが正解。
上家は
と
が切れた後に
手出しのリーチなので、
が未完成ターツの関連牌である可能性が強くイメージされ、心理的に
ー
待ちなどは最も危険そうなところに見える。
しかし何度か説明しているとおり宣言牌の周辺が特別危険ということはないし、上家のリーチには通っていない筋がたくさんあるので、
を一枚通すぐらいの危険度はたいしたことはない。
いや、仮に
の危険度がかなり高そうに見える場合であっても、残り7枚のリャンメン待ちと、4枚のシャボ待ちではアガれる確率に大幅な差が出てくるため、ほとんどの場合は
を切った方がよい。
を切った場合、この1巡の間は安全でも、和了率が下がることにより次巡以降より多くの危険牌を切らなければならないし、被ツモ率も増えるため、トータルで見ると確実に損なのだ。
がドラである場合、つまり5800点のリャンメンと11600のシャボを選択する場合であってさえ、ドラを勝負して5800のリャンメンにするほうが有利である。
残り巡目がまだたくさん残っている場合、親の場合、打点が高い場合、などのときは少しでも待ちの枚数が多い方を選択して和了率を高めるのが基本となる。
実戦での読み(1)

天鳳プロチャレンジhttp://tenhou.net/cs/200903pc/というイベントに参加したときのあるシーン。
第三試合、ここから
を止めて放銃を回避したところ麻雀漫画のようなビタ止めと賞賛されたが、直感ではなく読みの裏付けがある。陰がついている牌はツモ切り。
は5順目にポン、
は6順目にポン。
トイメンの手出し

が強烈な違和感を発生させている。こんな捨牌はあまり見たことがない。
はポンカスなので手牌に関係ない。
はトイツ落としなので、チートイツでもない。すなわち、イーシャンテンからドラそばの
より安全牌の
を残したことになるが、普通のイーシャンテンからならドラ受けのために
は残すはずである。それをしなかったということは、すでにドラ
がトイツかアンコのイーシャンテンと読める(50%〜)。もしくは789の三色(30%)。レアケースで混一移行(3%)や四暗刻シャンテン(2%)あるいはオリ・差し込み(?)などもあるが、実戦ではそこまで考慮する時間はない。
ドラトイツだとすれば、残りのターツは良形の可能性が高い。












のような手なら、


ツモ変化やドラツモですぐにテンパイできることがあるため、
を落としそうだからだ。
そして
のあと手出しで
。
より重要な牌なので、ほぼ間違いなく未完成ターツの関連牌である。

、

、

、

、あとマンズの何かの連続形からの
切り。どこかのリャンメンテンパイでダマテンのマンガンの可能性あり。第一打
から
持っている確率アップ。
も少しアップ。
見えてない牌の枚数を考えて、危険な順に36s、25p、47s、5mのまたぎは完全シャンテンだったとしたら案外通る・・・
そして、たくさん手出しを入れている上家にも
はもちろん危険である。自分から全く見えてない
は、トイメンと上家の少なくともどちらかは持っているに違いないのだ。
と、このへんまで読みを進めることが可能だ。もちろん実戦ではここまで細かく詰めていく時間はないので、7pトイツと北→5mの手出しでテンパイを察知するくらいがせいぜいだが、それでも何も読まないよりはましである。「乱暴な読みを積み重ねただけ」と言われれば確かにそうなのだが、それでも
の危険度は何も読まないときより正確に評価できたのではないだろうか。「実戦での読み」というものはピタリと一点読みするのはまず不可能で、常に確率のかけ算になる。だから、読みが外れることが非常に多い。上記の読みにしてもいくらでも例外がありうる。それでも、ある牌に対する危険度の評価が数%違うだけで、アガリに遠い手牌からは、回る十分な理由になることも多い。
このケースで言えば、トイメンが高打点で
が手牌に絡まないことと
の外側の
が安全なこと、あとマンズは
のフォローが効いているし場に安くて山にいそうで先に埋まりそうなことを考えると、25pと36s47sあたりの危険度が目に見えて高まっていると言えると思う。
ちなみに、トイメンは












から
を打ったわけだが、読みを重視する相手との試合では、アンパイの
を残すと未完成ターツの位置を読まれるというリスクを伴う。たとえば
あたりはまず通る牌だし、ドラトイツを読まれるかもしれない。読まれるかもしれないリスクよりは、確実なアンパイをとるべきだが、それでも少し嫌なものである。
(対戦ログ)
http://tenhou.net/0/?log=2009032120gm-0041-10011-57e58398
速攻の手筋













ドラ
(3)













ドラ
(4)













ドラ
(5)













ドラ
アガリトップの子の中盤。
どれを切ると最速であがれるか考えて欲しい。
(1)打
が正解。つい打
の完全イーシャンテンにしたくなるが、そうすると
ツモで
切りリーチの
待ちということになる。赤がでていくことや、リーチをしなければならないことなどからあまりいい変化ではない。
を切っておけば、

を鳴いてタンヤオに移行できる。
もおそらく鳴いたほうが早いし、
から仕掛けるのも面白い。チーやポンで仕掛けていけるのでどの変化もピンフより速く、リーチする必要がないので相手の警戒度も低い。


や


のような形からタンヤオに移行する変化は覚えておくと役に立つ。
(3)
切りと
切りがまず頭に思い浮かぶが、
切りが妙手である。
を仕掛けるのはもちろん、
はさっと鳴いて
バックのテンパイをとるのが最速の手順だ。さらに
を切った後
を引けば鳴き三色の変化もある。
切りですんなりテンパイできればいいが、ピンフのリャンメンリャンメンをテンパイするのは思っているより難しい。平均7順前後もかかってしまう。役牌を残してどこからでも仕掛ける方が速い。
(4)
と
が受け入れがかぶっているので、どちらかを切る。
ここもタンヤオが強い。打
としたい。
切りと
切りで、
切りが有利なのはすんなり
をツモったときなどだが、
切りなら
ツモや
ツモなど色々な変化でタンヤオ確定が生きてくる。
(5)これは難問。

をチーしてタンヤオのテンパイが面前でピンフにするより圧倒的に速いので、自然に見える
切りは除外される。
切りか
切りだが、序盤なら
切りだろう。マンズのどこがはいってもさらに優秀なイーシャンテンになるし、


をチーしてもいい。








チー

(鳴きの十分形)
終盤に近いなら打
が速い。打
に比べ
の5枚分テンパイ枚数が多い。しかも
はチーして456三色の片和了りテンパイにも出来る。11巡目くらいをすぎたら打
、それ以前なら打
などとしたい。実戦的には和了りやすい色を探して、マンズが和了りやすいと思ったら
、マンズが悪くてソーズが山にいると思ったら
を切るなど使い分ける。


